論文abst全訳メモ

ERの形を決めるタンパク質がミトコン分裂も制御する (BioRxiv 2018年掲載プレプリント)

結論から言うと、抗アポトーシスタンパク質であるBCL-2の阻害剤によるがん細胞の死滅には、ミトコンドリアの断片化が必要で、このプロセスはERタンパク質のKDによってキャンセルされるということを示したプレプリント。 本日は ER shaping proteins regulate…

ER-phagyの制御因子としてFAM134Bを同定 (Nature 2015年6月3日号掲載論文)

結論から言うと、FAM134Bはオートファジー制御因子LC3/GAVARAPと結合してER-phagyを促進すること、FAM134Bの変異では、ER-phagyの不全によりストレス誘導性の細胞死が起こり、感覚神経の変性を導くことを示した論文。 本日は Regulation of endoplasmic reti…

CTLやNK cellは脂質構成を変化させてperforinによる膜損傷を回避する (Nature communications 2019年11月27日号掲載論文)

結論から言うと、CTLやNK cellは脂質の流動性を下げることでperforinの膜への干渉を防ぎ、PSを露出させることでperforinを不活化していることを示した論文。 本日は Lipid order and charge protect killer T cells from accidental death. という論文で、オ…

Naイオン流入とERの形態変化 (PLoS One 2013年2月15日号掲載論文)

結論から言うと、ER膜の形態変化にはイオン濃度の恒常性が大切で、「Ca2+ホメオスタシスに影響を及ぼす化合物がER膜形態をよく変化させること」、「thapsigargin依存性のER形態変化には細胞外Ca2+やNa+は不要であること」、「BCL-2依存性のER形態変化には、N…

ER-phagyの際に膜を切り取る分子 (The EMBO Journal 2020年5月15日号掲載論文)

結論から言うと、CaMK2BがFAM134Bをリン酸化することで、FAM134Bがオリゴマー化することが、ERファジーに必要であることを示した論文。 本日は「FAM 134B oligomerization drives endoplasmic reticulum membrane scission for ER-phagy (FAM 134Bのオリゴマ…

BaxはERストレス刺激によりERに局在し、ER膜の透過性を上昇させる (Cell Death & Differentiation 2010年6月11日号掲載論文)

結論から言うと、アポトーシス亢進タンパク質であるBaxは、ERストレス誘導剤であるthapsigargin処理によってER膜に転移し、ER内タンパク質が細胞質に放出されることを示した論文。 本日は「Bcl-2 proteins regulate ER membrane permeability to luminal pro…

ERの形態変化を誘導すると、ミトコンドリア分裂やアポトーシスの誘導が阻害される (Cell Death & Disease 2019年7月8日号掲載論文)

結論から言うと、apogossypol という薬剤によりERに凝集様の形態変化を誘導すると、ミトコンドリア分裂やアポトーシスの誘導が一部阻害される、ということを示した論文。 本日は「Apogossypol-mediated reorganisation of the endoplasmic reticulum antagon…

オルガネラコンタクトサイトに存在するタンパク質を特異的にラベルするContact-ID 法の開発 (PNAS 2020年5月15日号掲載論文)

結論から言うと、オルガネラコンタクトサイトに存在するタンパク質を特異的にラベルするContact-ID 法を開発した論文。 本日は「Contact-ID, a tool for profiling organelle contact sites, reveals regulatory proteins of mitochondrial-associated membr…

アポトーシスの直前、小胞体のCa2+量枯渇に依存してCRTが細胞膜表面にさらされる (Cell Death & Differentiation 2007年11月23日号掲載論文)

結論から言うと、アポトーシスの直前、小胞体のCa2+量枯渇に依存してカルレティキュリンという小胞体タンパク質が細胞膜表面にさらされることを示した論文。 本日は「Reduction of endoplasmic reticulum Ca2+ levels favors plasma membrane surface exposu…

KClによる刺激で神経のERが断片化 (Journal of neuroscience research 2011年5月2日号掲載論文)

結論から言うと、脳海馬スライスの神経では、KCl刺激によるCa2+流入よって、ERが断片化することを示した論文。 本日は「Potassium-induced structural changes of the endoplasmic reticulum in pyramidal neurons in murine organotypic hippocampal slices…

ER 局在のp53 がCa2+に依存してアポトーシスを制御する (PNAS 2015年1月26日号掲載論文)

結論から言うと、p53はERとミトコンドリアのコンタクトサイトに局在し、ER へのCa2+取り込みを促進する。Ca2+濃度が高くなったER は、MAM を通してミトコンドリアにCa2+を伝達し、ミトコンドリア内のCa2+が過剰になる。これによりアポトーシスが誘導される。…

DNA 損傷により滑面小胞体が増加, ER-mito 間MCS の形成強化, アポトーシスにつながる (Cell Research 2018年7月20日号掲載論文)

結論から言うと、DNA 損傷によりp53 が活性化すると、REEP1/2 の発現上昇による滑面小胞体の増加、EI24 の発現上昇によるER-ミトコンドリア間MCS の形成促進が誘導される。その結果ER からミトコンドリアへのCa2+移動が促進されアポトーシスが誘導される、と…

翻訳と無関係にmRNAがERに局在化する (Plos Biology 2012年5月29日号掲載論文)

結論から言うと、mRNA がリボソームに依存せずにER 局在化する経路が存在し、このプロセスにはp180 というタンパク質が必要であることを示した論文。 本日は「p180 Promotes the Ribosome-Independent Localization of a Subset of mRNA to the Endoplasmic …

Rtn1がERの分裂を担う (Nature Communications 2019年11月22日号掲載論文)

結論から言うと、レティキュロン (reticulon) というタンパク質によってダイナミックなER膜の収縮と分裂が起きていることを示した論文。 本日は「Dynamic constriction and fission of endoplasmic reticulum membranes by reticulon (レティキュロンによる…

ERの形態を制御するBCL-2ファミリーや複数の化合物 (Cell Death & Differentiation 2012年9月7日号掲載論文)

結論から言うと、ERの形態を制御するBCL-2ファミリーや複数の化合物を同定し、ERの形態を変化させると、hERGというチャネルの分布が変化し、hERGが担う機能が細胞全体として低下することを示した論文。 本日は A novel cellular stress response characteris…

機械刺激に応答した核のしなやかさ (Cell 2020年4月16日号掲載論文)

結論から言うと、表皮幹細胞や皮膚組織などの伸縮刺激を受ける細胞群では、機械刺激に応答して、Piezo1, Caシグナリングに由来するH3K9me3のメチル化レベルの減少が生じる↓これによってクロマチンの流動性が上昇し、核膜の張力が減少するため、核が軟化する↓…

神経変性における、断片化ERとミトコンドリアが形成するコンタクトサイト (CNS Neuroscience & Therapeutics 2016年4月15日号掲載論文)

結論から言うと、レーザー損傷による神経変性モデルの発生機序として、ERの断片化、ミトコンドリアのカルシウム濃度上昇, mPTPの形成, 膜電位の低下, 移動度の低下が提案され、それらがERからミトコンドリアへのMCSを通したカルシウム移動に起因すること、MC…

SASPとERストレスのネガティブフィードバックループ (Molecular Cell 2015年9月3日号掲載論文)

結論から言うと、老化細胞において、macroH2A1がSASPを動員する遺伝子であり、SASPはERストレス, ROS, ATMの活性化を介してmacroH2A1の発現を抑える(つまりネガティブフィードバックループしている)ことを示した論文。 本日は「MacroH2A1 and ATM Play Opp…

カルシウム上昇に応答したER内腔と核膜の変化 (Cell 1997年6月13日号掲載論文)

結論から言うと、平常時にはERの内腔を大きな分子が高速で拡散できるのに対して、細胞内Caイオン濃度が上昇すると急激に拡散の速度が低下し、腔内のタンパク質がfociを形成すること、また、細胞内Caイオン濃度上昇に応答して核膜上(または核膜と非常に近接…

Caイオン濃度上昇に応答した小胞体のネットワーク形成にRNA分解が関与する (Journal of Cell Biology 2014年10月6日号掲載論文)

結論から言うと、細胞内Caイオン濃度の上昇によりER局在RNaseが活性化し、RNA分解を通してERに局在していたリボソームやRNA結合タンパク質を遊離させることで、ERの形態(の大部分)がシート状ERからチューブ状ERに遷移する、というモデルを提唱した論文。 …

ALS患者さん由来の神経においてカルシウムイオンが過剰になる仕組み (Stem Cell Reports 2020年4月23日号掲載論文)

結論から言うと、ALS患者由来のiPS細胞から分化させた神経において、神経興奮に伴ったCaイオン取り込みの過剰な上昇及び、それが持続することを発見し、そのメカニズムとしてAMPA-R, NMDA-R(細胞膜上のCaイオン取り込みチャネル)の発現量が上昇していること…

ストレスを受けたERをER-phagyによって除去することで細胞死を防ぐ (Cell 2017年11月2日号掲載論文)

結論から言うと、マクロファージが細菌を取り込んだ際にERストレスが誘導された後IFN-Ⅰ等の免疫応答が惹起されるが、その過程において、ストレスを受けたERがオートファジーによって取り除かれることで持続的なERストレスおよび細胞死を回避していることを示…

ERからのCa漏洩が、糸球体上皮細胞の細胞死を誘導する (PNAS 2019年6月24日号掲載論文)

結論から言うと、ネフローゼ症候群のモデルマウスの糸球体上皮細胞において、RyRのリン酸化を原因とするERからのCaイオン漏洩が起きていることを発見し、その漏洩をストップさせる薬剤を投与することで、ERストレスに起因するネフローゼ症候群を回復できるこ…

ERのCa取り込みが阻害されると細胞膜修復ができず筋ジストロフィー症になる (Cell 2020年3月19日号掲載論文)

結論から言うと、ANO5の変異に起因する筋ジストロフィー症の発症時には、細胞膜修復が阻害されていること示し、その細胞内ではERでのカルシウム取り込みが低下していることを発見した論文。 本日は「Dysregulated calcium homeostasis prevents plasma membr…

ER-phagyはミトコンドリアの酸化的リン酸化レベル, 及びER上で起こるUFM化によって制御される (Cell 2020年3月19日号掲載論文)

結論から言うと、ER-phagyの制御機構として、ミトコンドリアの酸化的リン酸化を阻害するとバルクオートファジーはは影響を受けずER-phagyのみが阻害されること、[リボソームタンパク質RPL26] や [ERタンパク質のグリコシル化を担うRibophorin 1] のUFMylatio…

ミトコンドリアの断片化がリソソームの生合成を介して個体レベルの寿命延長に効く (Journal of Cell Biology 2020年4月7日号掲載論文)

結論から言うと、ミトコンドリアの翻訳阻害によるミトコンドリアの断片化および伸長が、リソソソームの生合成とオートファジーに関連する転写因子HLH-30/TFEBを活性化した結果、線虫の寿命が伸びることを示した論文。 本日は「Mitochondrial translation and…

細胞老化において、ERのexpandによって細胞形態の肥大化・扁平化が起きている? (Oncotarget 2016年10月18日号掲載論文)

結論から言うと、ERストレス誘導薬剤により細胞老化様の表現型も誘導されることを示し、ERストレス関連たんぱく質ATF6αをKDすることで細胞老化時の細胞形態の肥大化・扁平化をキャンセルできることを示した論文。 本日は「ATF6α regulates morphological cha…

Bcl-2の抗アポトーシス作用にはERのCaイオンレベルの制御が効いている (EMBO Journal 2001年6月1日号掲載論文)

結論から言うと、Bcl-2を過剰発現するとERのCaイオン濃度が低下し、ERからのCa放出刺激が起こった際にもミトコンドリア、及び細胞質に過剰なCaイオンが放出されることを防いでいることを示した論文。 本日は「The Ca2+ concentration of the endoplasmic ret…

ERマーカーのcalreticulinが細胞表面にあると、マクロファージの貪食のマーカーになる? (Nature Communications 2018年8月10日号掲載論文)

結論から言うと、マクロファージによる生きた細胞の検出・認識が細胞表面のcalreticulinというたんぱく質を目印に行われることを示した論文。 本日は「Programmed cell removal by calreticulin in tissue homeostasis and cancer (組織恒常性と癌におけるカ…

ER-PM conetact欠損時にsynthetic lethal になる変異の探索 (Molecular Biology of the Cell 2020年4月8日号掲載論文)

結論から言うと、ER-PM接触部位を欠く酵母株の合成致死変異体をスクリーニングしてESCRT-III を同定した論文。 本日は「ESCRT-III and ER-PM contacts maintain lipid homeostasis (ESCRT-IIIとER-PM間MCSが脂質のホメオスタシスを維持する)」という論文で…