2020年、年始の決意表明

あけましておめでとうございます!
2020年代が始まったということで、2019年の振り返りと決意表明的な記事です。

2019年の振り返り

まずは1年前(2019年1月1日)にツイートした内容から。
こんな目標を立てていました。

 

なるほど、ざっくり言うと2019年は”すばやさ”のパラメーターを伸ばそうとしていたみたいですね。たしかに人生のQOLはかなり高かった気がする。
ちゃんとOISTでのローテーションをこなしながら、学部時代のラボのお仕事も片付けてたし。
あと、昨年の大きな出来事としては、大学を卒業しました。成績トップだったのと、研究活動に学長表彰がもらえて嬉しかった。
その後6月にco-firstで、12月に筆頭著者で論文がpublishされました。
(もう少し共著が出るかなと思いましたが、また今年ぼちぼち出していると思います。実際にはこれらの業績は学部時代のボスのおかげ、という面が大きいので、今後は自分の力で研究を進める力も養いたいと思います。)

 

2019年の自分についてディスカッション

1. 目標の達成率
”すばやさ”を上げるという目標設定とその達成率は、わりと良かったのかなと思います。「家族・友人・恋人との時間や健康や沖縄でしかできないこと」も学部時代と比べたらかなり大切にできていたと思います。ざっくりと100点中75点くらいの印象です。

2. 残り25点分の反省点
「じゃあ残りの25点はどこいってん」と考えると、やっぱりメリハリ・切り替えのスピード感がゆるかったかなぁ。(ある1つのタスクに限ったときの”すばやさ”は高かった気がするのですが、)タスクを切り替える速度は遅かったです。一度スイッチがOFFになるとONになるまでが長いのです。Twitterやらyoutubeを無限にみている感じです。締切直前になるまで仕事に取り掛かれないのです。周りに頑張ってる人がいないとサボっちゃうのです(休日とかに家で引きこもると生産性が低すぎてありんこレベル)。

3. 新しく開放したスキル、"客観視"
あとは自分を客観的に知るということができた1年だったと思っています。自分はどういう研究分野に興味があるのか、どういうアプローチで研究を進めたいのか、自分の集中力が高くなって効率的に仕事ができるのはどういう時間帯か、どのくらい頑張ると疲れてしまうのか、などなどを考えながら生活できた気がしています。「トータルで考えると効率が悪くなるので、今は逆に休むべき」というような思考は、学部のときには持っていなかったです。とりあえず行きあたりばったりで行けるところまでがむしゃらに行く、という感じだったので。(補足しておくと、この話は「がむしゃら」という感じを否定している訳ではないんです。僕は頭が悪いので、「がむしゃら」も青春な感じがして未だに好きなのです。ここぞというときに集中してハードワークをする馬力も持ち合わせておきたいけれど、無駄に頑張りすぎるのも良くないよね、ということです。)
この自分を客観的に知るということに関しても、まだまだ分析がたりないなぁと思っています。また、「自分を制御する」という意味で、セルフコントロールをする力を付けないと、いくら「自分を知る」ことができてもパフォーマンスはあがらないよなと思ったり。こういうセルフコントロール力が2019年は低めだったなということを考えると、やっぱり100点中75点くらいでしたな。
(今後うまくセルフコントロールができようになったらブログで報告したいです。まだまだいいやり方を模索中です)

 

今年2020年の目標

今年は“選択する力”というスキルを開放したいです。
具体的には、

  1. 選択をする(優先順位の低いものを切る)スキルを身につける
  2. 自分の将来の道を選択する

という年にしたいなと考えています。
また”すばやさ”というパラメーターも引き続き伸ばします。
今年からDの研究室に本配属になるので、どこまで頑張れるのか見ものですね。

 

2020年代(2020-2029)の目標

最後に超長期目標を考えてみます。今後の10年はどうするだろうか。
ちなみに、2010年代の振り返りは次のリンクから(自分用のメモ)(飛ばして大丈夫です笑)
また、なんでそんなに先の目標を書こうって思ったのかは次の注釈から(もうすぐアラサーになっていることが信じられなかったので計算して確かめてたら、10年後すら意外とすぐ先やん…ってなってる)*1
2020年代の目標を考えるにあたって、上記の2010年代の僕を一言で評価するとしたら、
「アイツは運が良いだけだ」
って感じです(特に大学時代)。評価とか業績に実力がともなってねぇなって感じてしまいます。
だから、2020年代は自分の実力を基礎からつけていきたいと考えています。

1. 「アイツは運が良いだけだ」と言わせない程にしっかりと実力をつける
正直に言うと、自分の実力を認めて欲しい、運だけじゃなくて実力もあるよねって思われたいっていう承認欲求があるので、

・「いや、自分はこんなもんじゃない」という負けん気を原動力に走り続ける
・とはいえ熱くなり過ぎずに、次の最善の手を考え続ける

という意識で、自分のスキルアップを継続して、もっともっと頑張ります。2020年代が終わったときに、アイツは確かに運が良いだけじゃないなって思われるように、自分でも思えるようになりたいです。
また、これはツイッター永井先生から教えてもらったのですが、
「かっこ悪くたっていいじゃないか」という姿勢は、承認欲求があるからこそ意識しておきたいです。
「努力量や失敗や業績や人生の充実度など、僕自身あらゆる意味で突き抜けて行きたい」=「はたから見れば、変態・アホになりたい」と思っています。かっこ悪くてもいいから、自分がコレだ!と思うことに全力で向き合えるように頑張りたいです。

 

2. スゴい人と協力して実力以上のところに行く 
「アイツは運が良いだけだ」という自己評価にはもう1つ思うことがあって、
実は僕は2020年代でも、この「アイツは運が良いだけだ」状態をキープしたいと思っているのです。

色々な人の力を借りて、自分の力だけではたどり着けない場所に行きたい。

「自分だけの実力や努力では、到底たどり着けないような場所に、『運が良い』からたどり着けたね」って2020年代が終わったときにも言いたい。

そして、そのために、

・良い環境を追求する
・良き友(ライバル)、共に研究を進めていくチーム、応援/支えてくれる方々など、人との縁を大切に感謝を忘れない

という日常の行動につなげたいと考えています。 
そんなこんなで、2010年代は、人/環境との良い縁に恵まれた10年間だったと思っています。感謝を忘れずに、2020年代ではもっと自分を基点に、[スゴい人同士]をつなげて化学反応を起こしたり、[自分とスゴい人]がつながって強いチームを作ったりして、高い壁を乗り越えていけたらと考えています。

  

いつものクセで話が長いのですが、
「アイツは運が良いだけだ」と言わせない程にしっかりと実力をつける + スゴい人と協力して実力以上のところに行く
という2つの矛盾していそうな目標を、良いバランス感覚で達成する10年間にしたいです。

そのために

  • 感謝を忘れずに謙虚で
  • 他人を巻き込んで化学反応を起こす
  • 失敗を恐れず自身もあらゆる意味で突き抜けて行く

ということを意識する2020年代にしたいと思います。

昨年はたいへんお世話になりました。

今年からも全力で頑張りますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

*1:
当たり前ですが1年は12ヶ月しかないので、100ヶ月後には30歳を越していて、120ヶ月後には自分が33歳になっているのです。もうただのおっさんです。こうやってアラサーになったりアラフォーになったりするのでしょうな。1ヶ月の短さを皆さんが知っているように、時の流れはビビるほど早いので、4年後(僕がD3の年)=48ヶ月後なんて鬼のように早く訪れると思います。だから、超長期目標って強調して書いたけれど、別に10年後っていうのは先のことではないでしょう?
そんなことを思いながら、Dの次にやりたいことを考える今日このごろ。僕ももう23歳なので、子供から尊敬されるアラサーになることを目指して20代を過ごしたいですね。

ERの形を決めるタンパク質がミトコン分裂も制御する (BioRxiv 2018年掲載プレプリント)

結論から言うと、アポトーシスタンパク質であるBCL-2の阻害剤によるがん細胞の死滅には、ミトコンドリアの断片化が必要で、このプロセスはERタンパク質のKDによってキャンセルされるということを示したプレプリント

 

本日は ER shaping proteins regulate mitochondrial fission, outer membrane permeabilization and apoptosis という論文で、イギリス Departments of Molecular and Clinical Cancer Medicine, University of Liverpool の Dr. Shankar Varadarajan のグループ。(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

 

 構造に分けて解説。

背景       がん細胞にアポトーシスを誘導させるというのが、抗がん剤の簡単なロジックだが、がん細胞は抗アポトーシスタンパクを高発現させることでこれに対抗している。そこでこの抗アポトーシスタンパク質(例えばBCL-2, BCL-XL, MCL-1)の阻害剤(それぞれABT-199, A-1331852, A-1210477,本文中ではまとめて BH3 mimeticsと呼ばれている)を用いた臨床試験が進んでいる状況である。

課題       BH3 mimetics はミトコンドリアからのシトクロムCを放出させアポトーシスを誘導することが知られているが、より詳細な分子機構はわかっていなかった。

結果①   BH3 mimeticsによるCyt C放出やアポトーシスにはミトコンドリア分裂を促進するタンパク質Drp1が必要である。ERタンパク質のKDでCyt C放出とアポトーシスは部分的にキャンセルされる。

結果②   ERタンパク質のKDでBH3 mimeticsによるミトコンドリアの断片化がキャンセルされる。
解釈:BH3 mimeticsによるミトコン断片化にはER局在タンパク質が必要。
補足:OPA1のKDによる通常のミトコン融合阻害には、ER局在タンパク質のKDは拮抗しない。なので、ERは恐らくミトコンドリア断片化の分子機構に何らかの関与がある。

結果③   ER局在タンパク質をKDしても、Drp1はミトコンと共局在したままである。

考察       Drp1の共局在だけでなく、Drp1のミトコンドリアへの滞在時間やDrp1のリン酸化状態をモニターすれば、何が効いているのか手がかりが得られるかもしれない。

ミトコンドリアの分裂にはERとのコンタクトが大事、という論文もあるので、ミトコンドリア分裂のプロセスにおいてERとの間で何か起きているのでしょう。Drp1のリン酸化かなぁ。

*1:このグループはアポトーシス制御におけるBCL-2の役割やERとミトコンドリアの膜動態のアポトーシスにおける役割などを研究しているラボのようです。こちらのlinkより。

*2:https://www.biorxiv.org/content/10.1101/340448v1.full

ER-phagyの制御因子としてFAM134Bを同定 (Nature 2015年6月3日号掲載論文)

結論から言うと、FAM134Bはオートファジー制御因子LC3/GAVARAPと結合してER-phagyを促進すること、FAM134Bの変異では、ER-phagyの不全によりストレス誘導性の細胞死が起こり、感覚神経の変性を導くことを示した論文。

 

本日は Regulation of endoplasmic reticulum turnover by selective autophagy. という論文で、ドイツ Institute of Biochemistry II University Hospital Frankfurt Goethe University の Dr. Ivan Dikic のグループ。(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

 

 構造に分けて解説。

背景       ERファジーによるコンスタントなERのターンオーバーは様々なストレスに応答するために重要である。
本研究で注目したFAM134Bは変異により感覚神経障害を引き起こすことが知られている。

課題       ERファジーの分子機構はまだ詳しく分かっていない。

結果①   FAM134Bは、tube ERマーカータンパク質(Rtn4)よりもsheet ERマーカータンパク質(CLIMP63)と共局在する度合いが大きい(Rtn4とも50%くらいは共局在する)
補足:ここで示してないですが、FAM134BはLC3をbaitとしたyeast two-hybridスクリーニングで取れてきた

結果②   LC3-interacting domain(LIR)を欠損した FAM134B mutantでは、によるER-phagyが低下する

結果③   FAM134BのKDの細胞でERの面積が肥大化する。FAM134BのKOマウスではERタンパク質の発現が高くなっている。その他様々な表現型がマウス個体レベルでも出る。

考察       FAM134BによるER-phagyは、加齢に伴うオートファジー活性の減衰と相まって、ERのターンオーバーを低下させ、折りたたみ不全タンパク質が含まれるERが蓄積してしまうと考えられる。

FAM134Bがオリゴマーを形成してER膜を切り取る、という話を以前やりました*3が、その報告の前に、FAM134BをER-phagyの制御因子として同定した論文を読んでみました。個体レベルの話はともかく、細胞レベルでのFAM134Bの機能は丁寧に解析されている論文と思います。データがとても綺麗でサクサク読めました。

*1:このグループはユビキチンプロテアソームシステム(UPS)とオートファジーという2つの主要な分解経路の分子機構を研究しているラボのようです。こちらのlinkより。

*2:https://www.nature.com/articles/nature14498

*3:

sudachi.hateblo.jp

CTLやNK cellは脂質構成を変化させてperforinによる膜損傷を回避する (Nature communications 2019年11月27日号掲載論文)

結論から言うと、CTLやNK cellは脂質の流動性を下げることでperforinの膜への干渉を防ぎ、PSを露出させることでperforinを不活化していることを示した論文。

 

本日は Lipid order and charge protect killer T cells from accidental death. という論文で、オーストラリア Killer Cell Biology Laboratory, Peter MacCallum Cancer Centre の Dr. Ilia Voskoboinik のグループ。(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

 

f:id:k_sudachi:20200603112226p:plain

この論文のコンセプトの図。元論文のFig. 8より引用です。

 構造に分けて解説。

背景 CTLやNK cellが細胞を殺すとき、pore-forming protien (perforin)やアポトーシスを促進するセリンプロテアーゼのgranzymeを分泌する。このときCTLやNK cellは、殺したい標的細胞と免疫学的なシナプスを形成する。

課題 CTLやNK cellは標的細胞と同様にperforinにさらされているはずだが、なぜCTLやNK cell自身はperforinによって膜損傷を受けないのだろうか。細胞膜の脂質構成に着目してこの謎に迫る研究は今までもあったが結論が出ていない。

結果① perforinは、Ca2+に依存してCTLよりも標的細胞によく結合する

結果② CTLの細胞膜のコレステロールを7-ケト-コレステロール(7-KC)に置換して膜の流動性を上げると、perforinによる膜損傷を受けやすくなる。

結果③ in vitroのリポソームの系で、PC(ホスファチジルコリン)の膜ではperforinによって穴が形成されるが、PS(ホスファチジルセリン)の膜ではうまく穴が形成されない。

考察 CTLやNK cell以外にも、何らかの状態の標的細胞が、このような脂質変化によりperforinによるキラー細胞からの攻撃を回避している可能性がある。

結論 脂質の流動性を下げることでperforinの膜への干渉を防ぎ、PSを露出させることでperforinを不活化している。

膜の流動性が下がることによって、perforinが刺さりにくいという話はわかるが、CTLが他の細胞よりも膜の流動性が低いというエビデンスが足りない気がする(先行研究であるのかも)。PSが負電荷を帯びてperforinを不活化するという話は、具体的にperforinのどこに効いているのかまだ不明だと思う。Ca2+あるいはperforinの中の正電荷を帯びているドメイン(もしあれば)が、PSの負電荷と相互作用することで構造が変化してしまい、上手くオリゴマー化ができなるなる、といった具合でしょうか。現在のところ、どのような分子がこの脂質の変化を誘導しているのかは不明。また、PSはアポトーシス細胞でも細胞表面に露出され、マクロファージによる貪食の引き金になる。CTLはマクロファージによる貪食はどのように回避しているのだろうか。

*1:このグループは細胞傷害性Tリンパ球(CTL)とナチュラルキラー(NK)細胞の制御と機能を研究しているラボのようです。こちらのlinkより。

*2:https://www.nature.com/articles/s41467-019-13385-x 

Naイオン流入とERの形態変化 (PLoS One 2013年2月15日号掲載論文)

結論から言うと、
ER膜の形態変化にはイオン濃度の恒常性が大切で、
「Ca2+ホメオスタシスに影響を及ぼす化合物がER膜形態をよく変化させること」、
「thapsigargin依存性のER形態変化には細胞外Ca2+やNa+は不要であること」、
「BCL-2依存性のER形態変化には、Na+チャネルが必要であること」を示した論文。

 

本日は A novel cellular stress response characterised by a rapid reorganisation of membranes of the endoplasmic reticulum. という論文で、イギリス Department of Biochemistry, University of Leicester の Dr. Gerald M Cohen のグループ。(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

  

 構造に分けて解説。

背景 160番の文献で、様々な刺激に応答して小胞体の形態が可逆的に変化することが示されてきた。

課題 結局何に反応してERの形態を変化させるのか不明。

目的  ER形態の変化に共通する分子機構を探索する。

方法 ERを形態変化させる際の薬理刺激で変化する遺伝子発現をクラスタリングで分類分け。

結果① Ca2+ホメオスタシスに影響を及ぼす化合物がER膜形態をよく変化させる。

結果② apogossypolやBCL-2 アンタゴニストのTW37によるER膜の再構成にはCaではなく細胞外Naの流入が必要。thapsigargin依存性のER形態変化には細胞外Ca2+やNa+は不要である。BCL-2依存性のER形態変化には、Na+チャネルが必要である。

考察 ER膜の形態変化にはイオン濃度の恒常性が大切である。BCL-2ファミリータンパク質がERのCa2+を制御することが提案されている中で、細胞外Na+に依存してERの形態を制御しているという解釈の説明は難しい。今後の解析が期待される。

感想
SOCEの阻害剤である2-APBでApogossypolによるER膜再構成がキャンセルされる一方で、細胞外CaがなくてもApogossypolでER膜再構成が可能なのは説明が必要だと思う。2-APBがSOCE以外にも効いている可能性がある。Na+チャネルの阻害剤として用いられたBezamilが、どのくらいのレベル・特異性でNa+の流入を阻害するのかは分からなかった。本当に純粋にNa+の流入が効いているのかは微妙。
ERの断片化の機構にCa2+依存性にものと、Na+依存性のものがあることが勉強になった。このように2つの機構で断片化したERは、それぞれどのようなストレスに適応するためにどのような応答をERで行っているのだろうか。(それともERの断片化は単なるダメージの結果として出てくる現象なのか)

*1:このグループはアポトーシスの分子メカニズムを研究しているラボのようです。こちらのlinkより。

*2:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0056603#abstract0

今週見た中で面白そうな論文(2020年5月中-下旬)

5月11日から5月31日の間で読んだ/積読したおもしろそうな論文のメモ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Metformin Enhances Autophagy and Normalizes Mitochondrial Function to Alleviate Aging-Associated Inflammation

 

Condensation of Ded1p Promotes a Translational Switch from Housekeeping to Stress Protein Production

 

Contact-ID, a tool for profiling organelle contact sites, reveals regulatory proteins of mitochondrial-associated membrane formation.

 

Split-TurboID enables contact-dependent proximity labeling in cells

 

Arginine hypomethylation-mediated proteasomal degradation of histone H4—an early biomarker of cellular senescence

 

BH3 mimetics selectively eliminate chemotherapy-induced senescent cells and improve response in TP53 wild-type breast cancer

 

The Mitochondria-Associated ER Membranes Are Novel Subcellular Locations Enriched for Inflammatory-Responsive MicroRNAs.

 

Mitochondrial fission is a critical modulator of mutant APP-induced neural toxicity

 

Identification of select G-protein coupled receptors as regulators of the ER-mitochondria contact by drug screening

 

PRESYNAPTIC PLASTICITY AT AGEING AUDITORY RIBBON SYNAPSES: ENLARGED SYNAPTIC RIBBONS WITH INCREASED Ca2+ MICRODOMAINSAND REDUCED BK CHANNEL CLUSTERS

 

Special Issue "Recent Developments in Annexin Biology"

 

GLP-1 Receptor Signaling in Astrocytes Regulates Fatty Acid Oxidation, Mitochondrial Integrity, and Function

 

Formation of liquid-like cellular organelles depends on their composition

 

TASL is the SLC15A4-associated adaptor for IRF5 activation by TLR7–9

 

Lysosome to mitochondria communication regulates longevity

 

Ubiquitylation of the ER-Shaping Protein Lunapark via the CRL3KLHL12 Ubiquitin Ligase Complex - ScienceDirect

 

The Mystery of mitochondria-ER Contact Sites in Physiology and Pathology: A Cancer Perspective

 

Granzyme A from cytotoxic lymphocytes cleaves GSDMB to trigger pyroptosis in target cells

 

TASL is the SLC15A4-associated adaptor for IRF5 activation by TLR7–9 | Nature

 

Structure and mechanism of the mitochondrial Ca2+ uniporter holocomplex

 

phys.org

 

5月の間に今の所24本の論文をアウトプットできています!まだこれから読む時間あるので今までの記録(月に25本)を更新していくぞい(ブログの記事にはまだなっていないくて、大学の同期とSlackで共有しているものも多いので随時アップしていきます。)

ER-phagyの際に膜を切り取る分子 (The EMBO Journal 2020年5月15日号掲載論文)

結論から言うと、CaMK2BがFAM134Bをリン酸化することで、FAM134Bがオリゴマー化することが、ERファジーに必要であることを示した論文。

 

本日は「FAM 134B oligomerization drives endoplasmic reticulum membrane scission for ER-phagy (FAM 134Bのオリゴマー化が小胞体膜の切断を促進し、小胞体のファジーを促進する)」という論文で、中国 Department of Biochemistry, Department of Cardiology of Second Affiliated Hospital, Zhejiang University School of Medicine の Dr. Hyun-Woo Rhee のグループ(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

  

 構造に分けて解説。

背景      ER-phagyはERの恒常性維持に重要

課題      どのようにしてERが切り取られてオートファゴソームに取り込まれるのか不明。

結果①  FAM 134Bのオリゴマー化がin vitroでの膜断片化に必要。

結果②  FAM 134Bのオリゴマー化がin vivoでのER-phagyに重要。

結果③  ERストレス条件下において、CaMK2BはFAM 134Bをリン酸化することで、膜断片化活性を亢進させる。

結果④  自律神経疾患の患者さん由来のFAM 134B変異体では、過剰なER-phagyが起きている。

 

結局のところ、FAM 134Bがどのようにして膜を切っているのかは不明なので気になる。膜にささってオリゴマーを作って包み込んでいく感じ(?)

*1:このグループはオートファジーが制御するオルガネラの恒常性の基礎生物学的研究と、それらの経路の機能不全が腫瘍形成、代謝症候群、感染症、神経変性とどのように関連しているかを研究してラボのようです。https://person.zju.edu.cn/en/0013105#845343より。

*2:https://www.embopress.org/doi/10.15252/embj.2019102608

BaxはERストレス刺激によりERに局在し、ER膜の透過性を上昇させる (Cell Death & Differentiation 2010年6月11日号掲載論文)

結論から言うと、アポトーシス亢進タンパク質であるBaxは、ERストレス誘導剤であるthapsigargin処理によってER膜に転移し、ER内タンパク質が細胞質に放出されることを示した論文。

 

本日は「Bcl-2 proteins regulate ER membrane permeability to luminal proteins during ER stress-induced apoptosis (Bcl-2タンパク質は、ERストレス誘発アポトーシス時にER膜透過性を制御している。)」という論文で、米国 Departments of Medicine, Molecular Targets Group, James Graham Brown Cancer Center, and Pharmacology and Toxicology, University of Louisville の Dr. Chi Li のグループ(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

  

 構造に分けて解説。

背景      ERストレスによるアポトーシスは、複数の環境的・薬理学的原因で生じる。

課題      その詳細な機構は未知である。

結果①  アポトーシスを起こすBcl-2メンバーであるBaxとBakに依存する過程で、ERストレスを受けた細胞では、ER内腔に局在する蛍光タンパク質が、サイトゾル中に放出される

結果②  その過程は、BaxのER膜への転座と固定を伴う。

結果③  in vitro において、Baxとtruncated-Bid(tBid)は、ER膜透過性を全体的に増加させる。

結果④  抗アポトーシスタンパク質Bcl-XLは、ER膜透過性に対するBcl-2タンパク質の効果に拮抗する。

結論      アポトーシス亢進タンパク質であるBaxは、ERストレス誘導剤であるthapsigargin処理によってER膜に転移し、ER内タンパク質が細胞質に放出される。

ER膜の透過性の上昇が、アポトーシスに必要なのか、ERストレスの結果として起きているだけなのかは不明ですが、ERの内容物が細胞質に出てきてしまうというコンセプトが面白かったです。

*1:このグループは細胞死のタイミングとプロセスを制御する遺伝子(を制御する低分子の探索や変異体の機能など)を研究しているラボのようです。https://louisville.edu/medicine/research/cancer/c0li0006より。

*2:https://www.nature.com/articles/cdd201068