ER-phagyの際に膜を切り取る分子 (The EMBO Journal 2020年5月15日号掲載論文)

結論から言うと、CaMK2BがFAM134Bをリン酸化することで、FAM134Bがオリゴマー化することが、ERファジーに必要であることを示した論文。

 

本日は「FAM 134B oligomerization drives endoplasmic reticulum membrane scission for ER-phagy (FAM 134Bのオリゴマー化が小胞体膜の切断を促進し、小胞体のファジーを促進する)」という論文で、中国 Department of Biochemistry, Department of Cardiology of Second Affiliated Hospital, Zhejiang University School of Medicine の Dr. Hyun-Woo Rhee のグループ(どういったラボ?→*1)による研究。(論文サイトへのlink→*2

  

 構造に分けて解説。

背景      ER-phagyはERの恒常性維持に重要

課題      どのようにしてERが切り取られてオートファゴソームに取り込まれるのか不明。

結果①  FAM 134Bのオリゴマー化がin vitroでの膜断片化に必要。

結果②  FAM 134Bのオリゴマー化がin vivoでのER-phagyに重要。

結果③  ERストレス条件下において、CaMK2BはFAM 134Bをリン酸化することで、膜断片化活性を亢進させる。

結果④  自律神経疾患の患者さん由来のFAM 134B変異体では、過剰なER-phagyが起きている。

 

結局のところ、FAM 134Bがどのようにして膜を切っているのかは不明なので気になる。膜にささってオリゴマーを作って包み込んでいく感じ(?)

*1:このグループはオートファジーが制御するオルガネラの恒常性の基礎生物学的研究と、それらの経路の機能不全が腫瘍形成、代謝症候群、感染症、神経変性とどのように関連しているかを研究してラボのようです。https://person.zju.edu.cn/en/0013105#845343より。

*2:https://www.embopress.org/doi/10.15252/embj.2019102608